うぐいす色の実

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Mission5# ハイヴヘイム―任務無き任務―



「ホントにかっこいいんだって! ティアも会ったらわかるよ」

「相手は『英雄』、私はここに入って来たばっかだし‥。見るのはまだしも、会うのは無理だよ」

「だから、一緒に行こ?私と一緒なら大丈夫でしょ?」
そうセシルは期待の目でティアを見てそう話す。
ティアはため息をついた。

『英雄』とは、ノヴァの中でもエースを意味する称号のこと。

みんなが最も憧れる地位だ。
かなり特殊な任務を受けることが多く、会うことは滅多にない。
セシルはノヴァをしながらも、本職は歌手。『英雄』に会えてもおかしくはない。

ティア自身も全く会いたくないわけではなかった。
会ってみたいという好奇心とは裏腹に、
会うべきではないという根拠のない思いも同時に起こっていた。

「私、一人じゃ自信ないから・・。少しだけでいいから・・ね?」
 ――・・・少しだけか~。なら・・少しくらいは大丈夫・・かな?

「‥少しだけなら」
とたんに、セシルは嬉しそうな顔をした。

「じゃ決まりだね!集合場所は…バルコニーで」

「なんでバルコニー?」

「一番目立つ場所で、一番目立たない場所なの」
ティアはきゅとんとした。

「それ、どういうこと?」
「いいから、いいから! 聖夜祭でわかるよ」
聞いて見たが、セシルはそう言って笑うだけだった。

「じゃ、またあとでね。そう言えば、総合掲示板にティアに一つ任務追加があったよ」


普通、任務の掲示板は各ノヴァの部屋に一つずつついているものだけれど、
このハイヴヘイムの中央にある総合掲示板では、任務が着ているかどうかがわかるように新着順でランクと名前のみ表示される。
一人あたり任務が来るのは、一日に一つか二つ。長期戦で何日も帰ってこないこともある。
さらに任務は確実にこなしていく度に、次々と任務が来る。そして任務の最後は、館長に報告。

ティアは自分の部屋の中へ戻るとと、空中に浮き水のような透明感のある物体に触れた。
水は急に紙のような平べったい形に変わると、そこに『一通任務が届いています』という文字が浮かび上がる。これがいわゆる【任務掲示板】。

『ランク? ミッション:???  送信者:ローズ・マイン館長』

・・・・・・・・・・?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なにこれ???


始め、何かの間違いだと思った。
まず、ランクもミッションもわからないなんて聞いたことがない。
しかもこんな任務依頼がきたのは初めてだ。

「館長のいたずら‥なわけないか…」
 ――だとしたら、どんな得があるんだろう?

あっ、でも館長は人を驚かすのが好きだって言ってたなぁ‥。


ティアがこの任務掲示板をテーブルにそっと置いた時、玄関からノック音が聞こえた。


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