うぐいす色の実

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Mission9# ミッドガンド――砂漠の町ミリカ

砂漠の町――ミリカ。
この町はミッドガンドでも有数の砂漠の中にある町だ。

玉を捜し続けてわかったことは、この町のどこかにあるということだけ。
しかも人に見られずに、だ。



遡ること――3日前、館長室にて。

 『ミリカ・・ですか?』
 『ミッドガンドでも有数の砂漠の中にある町が今度のミッション先だよ。そこで調査してもらいたい』

優雅にアールグレイの香りを楽しみながら、ローズ館長はティアにそう話す。


 『どんな調査です?』
 『もちろん、玉の調査。ただ、今回は玉がどこのにあるかはわからないんだ。ただわかっているのはあるということだけ、それをキミに頼みたい。ただし、条件がある』
 『なんでしょう?』

ローズ館長はアールグレイを一口含むと、答えた。
 
 『誰にも見つからないようにすること。俊敏なキミだからこそできるミッションだ』



・・とはいえノーヒントでそれも誰も見られずに、町中を探すのにはかなりやっかいな話だった。

 ――見つからないようにって、どういうこと・・?

ティアの最初の疑問は、ミリカに着いてすぐわかった。
ここは、この町は、パラディンの射撃兵が多い町であり、一般人は射撃兵に食料や武器を売って商売で生計を立てている町なのだ。砂漠で生きるには、農業より商売の方が儲けやすい。
それに、ミリカは旅人の休みどころにもなっており人の行き交いが激しい町でもあった。

ティアは目立つ自分の赤い髪を栗色の髪に変え服装も旅人の衣装を身にまとって、一般人に紛れ込みながら町の中を探索するはめとなった。


 ――射撃兵がいるということはパラディンも・・いるのかな?

ノヴァの宿敵ともいえるパラディンは、普段一般人と紛れ込んでいてなかなか気づかない。
皮肉にもパラディンの部下ともいえる射撃兵たちは、パラディンが正装を着るまでパラディンだとわからない――とテルが言っていた気がする。


ミリカの大通りともいえる、ビアン大通りをティアはフードをかぶりながら歩いていた。
ティアと同じようにフードをかぶる旅人と何人かすれ違ったが、その中に栗色の髪の青年がティアのすぐ近くを通った。一瞬だけ彼を見ただけだったが、彼もまたティアを見ていた気がする。

 『このミリカの町には地下都市がある。その中枢には地下水が流れておってな、流れの先はちょうどビアン通りの先にある大広場の地下で大きな貯水湖になってるんだ。ミリカに来たなら一度見てみるといいよ』

ふと宿のオーナーの言葉を思い出し3日間での調査と一緒に推測してみても、どうやら玉は地上ではなく地下にある可能性が高くなってきた。


  ――砂漠の中では水は貴重だし、水脈を探すためにあちこちで掘った穴がたまたま地下水へ通じていたのね

何回か掘っているうちに、空洞である場所を見つけたのだろう。そこが地下都市、そして地下水の発見という偶然が重なったのだ。


  ――とにかく、他の地下へ続くルートを探さないと・・。

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