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花とアリス(6)

最近雨が多い。
雨を見ながらうとうとしていた。

目の前にあの子が現れる。

『どう調子は?』
まぁまぁ、そう曖昧に答える。
『でしょうね、それも貴方が悪いのよ?貴方が離れたりしたから』

どうして貴方は離れたの、あの子に聞いた。


『疲れたのよ、一緒にいることがね。貴方はどうなの、アリス?』

一緒にいるのは好き、でも上手くいかない。
何をしてもそっぽ向かれてしまう。
嫌われてるのか、好かれてるのかわからない。最近は特に‥。

『素直じゃないのよ、わかってあげて。本当に好きなら自由にしてあげて』
少し不快になる。でも、あの子の話すことは正しい。
これは私が悪いの?私が受け入れないから?

『そう、貴方が悪いの。でもね、人は完璧にはなれない』
どうしたら受け入れるようになるの?、そう聞いた。

『これは貴方自身の問題、いえ私達ね。簡単よ、アリスのいた世界に戻ればいいの』
戻る‥?



目が覚めた。
そういえば、どうやってこの世界に来たんだろう?

『あの花が言っていたわよ。貴方は弱い子だって』
あの子の声がこだまする。
私が弱いから‥?

ふと思い返す。
この花に近づいたのは
私が気になったからで、綺麗だったからで‥。

こんなの思いを
抱いていたのは私だけ‥?
何かしていても
実際喜んでいたと思っていたのは私の勝手なエゴ‥?



花に聞いてみた。
毎日だけど水やりして貰って嬉しい?
私ここにいても良かった?

花びらは
こちらを向かなかった。

ひどく重い風が吹く。
『本当に好きなら自由にしてあげて』
風の音があの子と重なる。


ごめんね‥。
色々かばってくれてありがとう。私、元の世界に戻らなきゃ‥。

花は驚いて、私の方を向いた。
花の方が焦っていた。

私、この花びらが好き。
どこか優しい色をしてる。
貴方といると安心する。
でも‥今思い出したんだけど、
私迷子になってるの。
帰る場所があるなんて言って
ごめんね。

本当は‥帰り道を探していたの。結局見つからないまま、
思い出せなくなってたけど。
今は名前も思い出せない‥。


花の茎に寄って
棘のない部分を触った。

弱いからだよね?
忘れてしまったのは‥。
今日はもう少し遠くまで‥。
ここへ戻ってこれない
かもしれないけど。


髪を結んでいた
リボンの片方を茎にくくる。

こんな物しかないけど、
あげるね。
いつかの花びらのお礼。


花は今までよりも長く
私を見ていた。
いつもより寂しげで悲しそうだ。
そっぽを向いたのは私からだった。

とても花びらを見ていられなくて今日はそのまま茨の道へ歩いた。



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Author:渚 日向 /ナギサ ヒナタ

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