うぐいす色の実

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#9  In the circus  2/3

<サーカス会場テント内――>


『lady's and gentleman!ようこそ、お越しくださいました。
今からここでお見せするのは摩訶不思議なものばかり。
犬の耳・しっぽを持つ少女フォーン、彼女がこのサーカスの曲すべてを指揮します。
その歌声は幾多の人々を魅了することでしょう。

最初の演目は火吹きのレイモン、続いてピエロたちの玉乗りです。
普通のサーカスと思いますでしょうが、真実はその目で見て下さい』



団長が言い終わると、フォーンの歌声と共に団長台に炎が吹き上げた。
会場ではおおっと歓声が湧き上がる。

二、三度天井にまで吹き上がる炎の中から、
人のシルエットが現れ観客席の前にあるランプに右回りで火をつけた。
見事な点灯に拍手が起こり、続いて4人のピエロたちが天幕の中から玉乗りしながらステージにやってきた。

手にはジャグリングのクラブを持ち頭上で回している。
突如火吹き男が火を吹いて、クラブに火をつけさらに回し続けた。


火吹き男が手をあげクラブの火がすべて彼の手中に収まり、
ピエロたちが慌てているとバランスを崩し4人とも転倒する。
そんな中、火吹き男はピエロたちに向かって火を吹きかける。
玉乗り用のボールを放置し、蜘蛛の子を散らすように天幕の中へ逃げ込んだ。


深々と火吹き男がお辞儀をすると、入れ違いで団長が天幕の前に現れる。





『続いては美しき獣使いアスター、片目の綱渡りユラ、魔術師ヨルドナとその助手ヒワリです』

フォーンの歌声はピエロたちで一度切り替えが始まり、獣使いからは違うテンポに変えられた。


「ヒワリさん?今ヒワリさんって?!」

「聞こえてるから、落ち着け」


そうロワンはエンゼルにたしなめる。
今二人はテント内のスタッフとして立っていた。
だからこそ、一つ一つの演目がただで見ることが出来るのだ。


獣使いが現れ切れのいい音を立ててムチを打った。
先ほど置かれた4つのボール、そこへムチ打つと中からトラが姿を見せた。

みんなが息を飲み張り詰めた空気の中、獣使いは四頭のトラの手前にムチ打ち次は小さいネコに姿を変えた。
そのとたん、ワッと歓声が上がる。
獣使いは一礼して天幕の中へ帰ったあと、ネコたちが一斉に塔の上に上り始め左右にカゴのついたポールを持ちネコたちがカゴに入って綱渡りが始まった。
バランスを取りながら歩き始めている上、ネコたちはポールの上を行き来している。

渡り終えると、綱渡りから魔術師の助手に手渡された。



助手はポールを持ちながらステージの真ん中へ立つ魔術師に向かい空中を歩きまるで階段を降りるように降り始めた。
地上に降り立つとポールを魔術師に手渡し、ネコたちを小さい箱の中へ入れる。
箱にはどこにもタネがないことを見せると扉を開き二羽の白いハトへと変わった。
ハトは高々と天井に飛ぶと突然、白い紙に変わる。
そんな二枚の紙がひらひらと舞いながらステージの真ん中へ落ちた。

魔術師が手にとったその二枚は手をかざすことで再び二羽のハトへと姿を変えた。
歓声がワッと上がり、魔術師と助手がお辞儀をし天幕の中へと帰っていく。



その他にもいろいろな演目が続いた。
組み合わせの演目もあったが見たことのあるサーカスとは一目違っている。


最後のクライマックスは、空中ブランコと綱渡りの組み合わせだった。
始めは綱渡りを何人かで渡り、一人は綱渡りよりも低い位置でブランコをこいでいる。

そこへ綱渡りで渡っていた人がブランコへ飛び移っていく演目だった。
これも無事に成功し、何事もなくサーカスは閉演した。


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