[Edit]

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[Edit]

#16 青の街道 3/4

〈青の街道〉

「本当に青いですね」


しばらく森の中を進むと、徐々に青さが際立ち始めた。
森を見る限り辺りは草木も道も青一色でその間を潜り抜けるように一本道が続いている。


「昔は本道だった道よ。今じゃもう、通る人は限られているけど」

「船ができたからですか?」


エンゼルは透き通るような青さの草の葉を触りながら、フォーンに尋ねる。

「その方が一般の人にはリスクがともわなくて済むからね」


かつては大勢の人で行き来していた道。
それが今では、狩人や魔術師のような多少力のある者たちが鍛錬のために訪れるだけになってしまった。
カルネはそんな人を迎え入れるため、休息の町として狩人や魔術師たちに親しまれている。



「そう言えばカルネに着くまで、チェルシーの羽集めないとな」


ロワンは思い出すように話す。

「チェルシーの羽?」


「簡単に言えば、青い鳥の羽根だ。これがないと、カルネには入れない。ある意味入場料だな」

そう言われたものの、エンゼルにはちんぷんかんぷんだ。


「チェルシーの羽根には傷を治す力があって、カルネでは必要なの。これがないと、傷を治したくでも治せないから」

「羽根‥むしり取ちゃうんですか?」

エンゼルは心配そうに言う。


「中にはそんな人もいるけど、そんなことしても意味ないのよ。チェルシーからもらわないとね。だからいくら力があってもむしり取った羽根じゃダメなの」


フォーンはエンゼルにそう話した。


「なんだか、難しそうですね‥」

「そんなことないって。こういう時はヒワリを使うの」


「えっ?」

急にフォーンに言われヒワリは驚く。


「一様みんなで集めるけど、一番お礼受け取りやすいのはヒワリだから」

「調子良いやつだな‥」


そんなフォーンを見てロワンはあきれる。
森の中部へまで来ると、皆チェルシー探しに専念し始めた。


鳥に珍しく尖り耳が付いていている方がオス、耳がなく青色が濁ったような色がメスで羽根はどちらの物でもかまわない。


「あっ!」

木の間を通り過ぎていくチェルシーをヒワリは目撃し、思わず声に出てしまった。
慌ててチェルシーの後を追いかけたが、周りはほとんど青一色でチェルシーが青で紛れ込みどこに行ったのかさえわからなくなった。


「見失っちゃった‥」


こういう時どうするんだっけ?
楽しいこと考えたら良いんだったかな?


ふとフォーンの言葉を思い出す。
確かそんなこと言っていたような気がしないでもない。


楽しいこと‥。
ヒワリが思い出したのは、今の自分だった。
狙われることなく、公の場に出られること。
昔に比べたらずっと良い。

仲間もいるしそれだけで、十分だった。



チリーン‥――。


ベルのような澄んだ音が鳴り響いた。
驚いてその音の方へ目を向けると、傍に対のチェルシーがヒワリの前に姿を表した。


スポンサーサイト

Trackback

Comment

Post a comment

Font & Icon
Secret


カウンター

プロフ

Author:渚 日向 /ナギサ ヒナタ

カテゴリー

  • ♦張り紙(14/10/6〜)♦ (1)
  • ♢メモ帳(14/10/6~)♢ (0)
  • *映画* (0)
  • *ゲーム* (0)
  • ◇情報ポスト◇ (5)
  • ◆日記◆ (26)
  • ◇本棚◇ (129)
  • ◆小物入れ◆ (27)
  • ◇作品箱◇ (2)

◇◆ノンフィクション◆◇

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。