うぐいす色の実

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#35 そして翌朝 1/5


カーテンから差し込む柔らかな光に爽やかな風が流れ込むと、
ヒワリは目を覚ました。
不思議なくらい穏やかな気持ちになり、傍にいたチェルシーが飛び立ちチリーンとさえずる。
何があったのか思い出そうとすると、右肩から全身へ貫く痛みが駆け巡ったことを思い出し、
思わず右肩を掴んだ。

思い出すのを止めると、恐る恐る右肩にある印へと目を移した。

ディアラが噛みついた場所。


傷は無くなっていたものの真紅に染まっていた印は、
いつの間にか漆黒に染まり鎖が巻きついたような模様へと変化していた。


「どうして…?」

ヒワリには印が変わった理由がわからなかった。
原因はディアラが噛みついたことにあったとしても、印の色が変わってしまうなど考えられなかった。


――ディアラが言っていた未来って?

考えれば考えるほど、わからなくなった。



「気がついた?」

傍で声がして驚く。
驚いたことにヒイラギだった。



「…メスのチェルシーは治そうとしたけどダメだった。さっき、埋めてきたんだ。こいつは…」

言葉につまりヒイラギはいいにくそうだ。
そういえば、メスのチェルシーは黒いチェルシーに攻撃されていた。
すぐにヒイラギが駆け寄ったこともあり安心していたが、傷の方が良くなかったのだろう。

チェルシーは起き上がったヒワリの肩に留まり寂しそうにチリーンとさえずったように聴こえた。



「…ごめんね、巻き込んでしまって。でも守ろうとしてくれたんだよね」

ヒワリはチェルシーにそう話しかけた。
あんなに仲の良かった二羽でも、片方いなくなれば寂しくなるのは当然のことだ。
その悲しさはヒワリが一番よく知っていた。




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