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#58 武勇伝書 1/5


『さぁ今年もこの日がやってきました!コルシェ・センター・フィールド大会、本日から開催します!
今年もたくさんの方が参戦して頂きました。初出場の方から参戦常連の方まで幅広いです!…――』

翌朝。
朝早くヒワリとロワンが会場へ出て行ったあと、大会の開始時刻になるとコルシェ中に
女性司会者の声が放送で流れ、歓声も聞こえてきた。

それはちょうど、エンゼルたちがシワーズを出た瞬間の出来事だった。
コルシェ上空にはすでに大型スクリーンを乗せた飛行船が三台飛び、円を描いてゆっくり回っている。


「すっごいね!」

フォーンは思わず歓声をあげた。
「大会って言ってもかなり本格ですね!初めてみました!」

「コルシェの街一同になって開いてる感じだね!あーあ‥、これならちゃんと見たかったな…。
ヒワリとロワンの活躍見れないよぉ」

「印の記述探しが先だろ?」


しょげるフォーンにヒイラギが諭すようにそう言った。



「だって!だってだよ!?活躍してるとこ見たくないっ!?」
「僕は見てみたいです」

「俺は見たくない。わざわざ怪我しに行ってるようなもんだろ?」

エンゼルのあと、ヒイラギの弁解にフォーンはううぅと唸る。

「うう~ぅ…そうじゃなくてさっ!ぅんもいいよ!ヒイラギには聞かないよっ!ユラはどう思う?
見たい見たい??」
フォーンは期待してユラに聞いた。

「確かに面白そうだが、見てる暇はない。ヒワリたちが時間を稼いでくれてることが無駄になる」
「……そうだよね」

フォーンは残念そうにそうつぶやいた。
そういえばとエンゼルはフォーンにフォローする。


「フォーンさん、決勝戦は明日ですから明日には見に行きましょう!」

「エンゼル、良いこというね。じゃ、明日二人を応援しに行こっか?二人ともそれでいい?」


――まだ、二人が決勝戦出るって決まったわけじゃないのにな

そんな思いを抱きつつも、ヒイラギはそれならと了承した。
フォーンとエンゼルはやった!て喜ぶがそんな二人をヒイラギは落ち着かせる。

「先に図書館だ。記述を見つけないと」



4人が図書館へ目指す間、司会者の言葉からはヒワリとロワンの名が飛び交った。

『――……そして、決勝常連といえばヒワリとロワン!この二人が二年ぶりに帰ってきましたよ!
まだ試合は始まっていないのに会場では歓声が上がっています!それにしてもすごい人気ぶりですね!
今年も決勝の候補として名が上げられます!』


ヒイラギは司会者の声を聞きながら、落ち着かずソワソワする自分に気づかずにいた。

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Author:渚 日向 /ナギサ ヒナタ

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