[Edit]

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[Edit]

【2】 Mission2# 始めの園―ラグルヘイム―

 「えっと~・・私が・・・一番!?」

目の前には大きな老木。そして、広々と大地に広がるいろんな種類の花畑。
ここはミッションで玉を持って帰ってきた亜人たちが必ずといっていいほど立ち寄る場所――ラグルヘイム。

少女の前には大きな老木があり、その周りの花畑では妖精のスプライトたちが花の世話をしていた。
任務が終わったらひとまず、世界樹に集合という約束だったが、まだ誰も帰ってきていないらしい。
 ――とりあえず、『玉』を戻さないと・・。

大きな老木の前には番人である女性のエルフ――セルビアがこちらを見ていた。
赤い髪の少女――ティアは、あわてて軽くひざを曲げカーテシーをすると、ポーチに入れた玉(ぎょく)を取り出してセルビアに手渡した。

 『ミッションは終了です、ティア・シルバート。あとは私にまかせて下がりなさい』
 『はい。ありがとうございます』


セルビアが玉を受け取りティアの知らない古の言葉を唱えると、玉は黄金色の『琥珀蟲』に変わって世界樹の元に戻っていった。
光が戻るたび、世界樹自身が光を帯びるようになり、葉の一枚一枚が淡い光に包まれた。

 「あともう少しなのに・・・。人間が『魔法』を使いすぎているせいね」
風が吹き、世界中の葉がサワサワとなびく。
そんな世界樹を見ながらセルビアはそういい残して世界樹前から姿を消していった。

確かに、それはセルビアの言うとおりだった。
人間たちは無駄に『魔法』を使いすぎている。
あの玉(ぎょく)にしても、元は集められた「琥珀蟲」で魔法の塊でもあった。
何らかの形で『琥珀蟲』が玉となって凝縮し、それを人間がエネルギーとして使っていたのだ。

人間は嫌いだけど、いなくなれば、それはそれで困ることが出てくる。
特に人間の血を糧とするバンパイヤたちにとってはひとたまりも無いだろう。


ティアは花畑のすぐ近くのベンチへ腰をおろした。
向日葵、スイトピーや虫などの姿をしたスプライトたちがティアの前に集まってくる。
スプライトは妖精の中でも友好的で、彼らが大好きな植物を荒らさない限り怒ることはない。

 「ティア、お疲れ様」「おかえりー」
 「ありがとう、ただいま。それよりも、早くしないと陽がもうすぐで沈んじゃうよ?」

ティアがたずねると、スプライトたちは「どもー」といっていっせいにそれぞれの花へ帰っていく。
そのスプライトたちの中でも、すぐベンチのその側に花があるスプライトだけはまだ居残っていた。   
 「ティアは誰かと待ち合わせ?」
 「うん。セシルとそれから、テルの二人」
 「じゃ、もうすぐ来るよ。また話し聞かせてね」
そういってスプライトは欠伸をしながら、花の中へもぐりこんだ。
 「おやすみ」
ティアがそういったとたん、夕日と共に花は次々と閉じていった。


 「ティア!?そこにいるってことは成功したのか」

突然の声に驚いて振り向いてみると、
そこには深い森を思わせるような髪をもった青年が、太刀をかついでこちらへ歩いてきた。
 
スポンサーサイト

Trackback

Comment

Post a comment

Font & Icon
Secret


カウンター

プロフ

渚 日向 /ナギサ ヒナタ

Author:渚 日向 /ナギサ ヒナタ

カテゴリー

  • ♦張り紙(14/10/6〜)♦ (1)
  • ♢メモ帳(14/10/6~)♢ (0)
  • *映画* (0)
  • *ゲーム* (0)
  • ◇情報ポスト◇ (5)
  • ◆日記◆ (26)
  • ◇本棚◇ (129)
  • ◆小物入れ◆ (27)
  • ◇作品箱◇ (2)

◇◆ノンフィクション◆◇

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。