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【4】 Mission3# ハイヴヘイム―食堂にて―

 翌朝――。
<ハイヴヘイム内>

 「ティア、知ってる?今度世界樹の下で大きな舞踏会があるんだよ」
 「え?舞踏会って?」
 
 ティアはセシルの言葉に驚いて持っていたハニーティーをこぼしそうになった。今ティアはセシルと友達の料理人のベルと、ウェイトレスのシルベットと4人で食堂で朝食をとっているところだった。
シルベットは長い黒髪に紛れている猫耳をピクピクさせながらティアの話に耳を傾けた。

 「え?知らないの?」

その場にいたベルとシルベットはびっくりした。
舞踏会は人間以外の種族なら大人から子供まで、つまり誰でも知っているのだ。
亜種で知らない人はいないほど、このイベントは有名な行事なのだ。

 「ベルもシルベットも忘れちゃった?ティアにはここに来る以前の記憶はないの」
セシルはそう二人に説明した。

確かに・・私には記憶がない。
自分が誰でどこから来たのか、全くといっていいほど覚えてないのだ。
どこまで記憶がないのかというと、いつの間にか街に立っていて、宿屋のメアリーおばさんに助けてもらったという記憶まで‥。
ベルとシルベットは申し訳なく思って、それぞれティアに謝ると舞踏会について説明し始めた。


 「来週の満月の夜に『夜の月』が始まって、次の日の『昼の月』まで舞踏会をやるのよ」
とベル。
 「『夜の月』は主に陽の下に弱い亜種たちのために、『昼の月』は主に陽を必要としている亜種たちのためにね」
 「じゃ‥月って最後につくのは、月に関係しているから?」


ベルは頷いて答えた。
 「そうよ。月が出ている間が舞踏会の開会時間なの」
 「ティアも行ってみるといいよ。きっと楽しいから」


すると、厨房の方からベルを呼ぶ女の人の怒声が食堂中に響き渡った。
どうやら、ベルがサボったことに気づいたらしい。
ベルは慌てて厨房に戻っていき、シルベットはそんなベルをみてクスクスと笑った。

 「相変わらずね、ベルは・・・。あの様子なら私もそろそろ仕事に戻らないと。またね、ティア、セシル」
ティアとセシルはシルベットに手を振った。
 ――舞踏会か~‥ん?

 「そういえば、舞踏会ってどんなルールがあるの?」
ティアはカップを置きながらセシルに聞いてみた。

 「基本は男女一組かな~、男子から誘うの。ちなみに、『ノヴァ』は全員参加だからね♥」
 「えええええっ!!??」

ティアは思わず声を上げた。
「ね」の最後に、意味ありげなハートつき。
 ――すっごく嫌な予感がする・・

 「しょうがないよ、だってこれは館長命令なんだから」
セシルは妙にニコニコしていて、それに笑顔だ。
 「館長の!!?? なんでまた・・?」

ローズ館長はノヴァのトップでありながら、たびたび仕事から抜け出しては外へ外出しに行く。
ティアはそんなローズの側に仕えている秘書のマフィン・ボルトが、怒ってローズ館長を探しに行く姿をよく見ていた。

 「館長は『楽しいこと』ともう一つ、『驚かせる』のが好きなんだよ。しかも、このお祭り――『聖月祭』の仕切り役なの。それに、開催中はノヴァだけに特別な条件があって――」

会話中に時計が朝の鐘を打ち始める。
そして、辺りは一気に騒がしくなった。
時計が8回鐘を打ち終えたとき、セシルの声がより大きく聞こえた。

 「一日は自分の『バディ(相棒)』と。そして、もう一日は男子から誘いを受けるの♥」

そして、セシルの周りではたくさんのハートが一気に飛びまくり始めた。
今、セシルが何を考えているのか、ティアにはまる分かりだった。

 ――そういうことかぁ・・・。







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渚 日向 /ナギサ ヒナタ

Author:渚 日向 /ナギサ ヒナタ

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