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Mission4# ハイヴヘイム―館長とマフィン―


「館長~‥、今度は何してるんですか!!」
黄金色の長い髪を後ろで一つにまとめている男がベンチに座っている老人に話しかけた。

「やぁ、ちょうどいい時にきたね。見てごらん、世界樹が花を付け始めた」
そう言って、老人は世界樹を見上げた。

「花って‥俺には何も見えませんよ。というか、世界樹って花つけましたか?」
男は老人の言う通り世界樹を見上げるが、どんなに探しても花らしきものは咲いていなかった。

「花は何のために咲くのかわかるかい、マフィン君」
「生き残るためでしょう。虫を呼んで花粉を運んでもらうために‥――」
マフィンと呼ばれた男はなんでそんな当たり前のようなことを聞くのかと、不思議に思った。

「‥花が咲いた後はどうなる?」

「花びらが散って種が出来ます。その種を落としたあとは、冬を越したり、最後には枯れます」

「ということはこの世界樹も近々枯れるということだ、種だけを残して」

「えっ!?どういうことですか?」
老人――ローズ・マイン館長の思わぬ発言にマフィンは驚いた。

「さっき君が言った通りだよ。花が咲けば種を残して枯れる。この樹にも同じようなことが起こるんだ」

「‥わかるんですか?館長」

「この木と共に長く生きて来たからな‥、もうすぐその日は来る」
ローズ館長はそう言い残して、ハイヴへの道へ歩き出した。

マフィンはふと館長が座っていたところを見ると、大きい白銀色花びらが落ちてあることに気づいた。
上を見上げ世界樹の枝に目をやると、たくさんの白銀色の花が咲いている。
青々とした葉はいつの間にか一枚もなく、すべてが白く輝いていた。

「館長‥今さらですが、俺にも見えました」
「そうか、それは何よりだ」
ローズ館長は振り向いてマフィンに微笑んだ。

すると、あっと何かに気づいたように館長はさっきの話につけたした。

「それから、マフィン君。新人で最近入ってきたのは、誰だったかな?採用試で最速クリアの保持者だった『クリス・フィリンス』よりも早かった子だよ」
マフィンは手に持っていた記録書を取り出し、調べてみた。

「・・最近入ってきたのは、『獣人/ライカン族のシタール・ラビアン』、その一ヶ月前は・・『種族不明/ティア・シルバート』。現在記憶喪失ですが、最速クリアということで本採用しました。――彼女がどうかしましたか?」

「伝えておいてくれないかな?夕食前に館長室へ、と」

「わかりました、でもその前に・・仕事です。ローズ館長」
マフィンは記録書をパタンと閉じた。


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渚 日向 /ナギサ ヒナタ

Author:渚 日向 /ナギサ ヒナタ

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