うぐいす色の実

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Mission8# ミッドガンド―オートマタ:『コトノハ』― 



  「マット・フィンロー、新人を連れてこのノヴァを追跡してほしい。
                新人は‥No.114のイリス・ヴィクトールで大丈夫だろう」

目の前にいる司令塔のような男がテーブルの上に二つの紙を伏せて、マットの前に出した。


マットはその二枚の紙を受け取ると、思わず顔をしかめた。
紙だと思っていたのは、顔写真でその写真の中にはあの人気歌手セシルも含まれていたのだ。


  「俺は別にかまいませんが‥。驚いたな、彼女もですか?」

  「ノヴァと関わった可能性があるからな。もしかしたら、ノヴァということもある」
男はずれてきたメガネをかけ直す。

  「じゃこっちは‥?」
マットがそう言い掛けると、男の瞳が急に鋭く光った。

  「この任務を避けたいようだが、それは無理な欲求というものだよ。そのことについては‥キミが一番よくわかっているはずだが?」


マットの顔に少し陰りがかかったのを青年――イリス・ヴィクトールは見逃さなかった。青年にとっては、マットが初めて見せた陰りだった。

  「しかし‥」
  「これは命令だ」

男は手元にあった書類に目を向けながら、マットの言葉に冷たい一言をつけ足した。


  「詳しいことはこの紙に書いてある。
   いいか、この任務は極秘だ。キミたちと私以外は誰も知らない。
                  これはキミにとってもまたとないチャンスだということを忘れるな」

男はマットの前に先ほどまで手元にあった書類をテーブルの上に滑らせた。


  「‥わかりました」

マットは怒りを抑えながら書類を受け取ると二枚の写真と一緒に持って、イリスと一緒に部屋から出て行った。


赤いじゅうたんが引かれた廊下を歩きながら、マットが向かう先はさっきと同じ方向だった。
どうやら、いったん部屋に戻るようだ。

イリスにはマットが何をしたのか見当がつかなかったが、この任務に失敗すると確実にマットが外されるのは目に見えていた。


  「イリス、必要なものは今日中にまとめておけよ」

やっと何かを話したかと思えば、マットはわけのわからないことを言い出した。

  「どういうことだよ?それ」

  「しばらく、ここには戻らないってことだ。
   ここに戻らない間は、一般市民に扮してこの二人を探さないとな」

  「二人・・?」

疑問に思ったイリスにマットは二枚の写真を渡した。
話は後ろで聞いていたが、
ドア近くにいてたため男がマットに何を渡したのか、イリスにはわからなかった。

一枚目はあの有名な歌手の写真でイリスにもすぐわかったが、二枚目の少女が誰だかわからない。
この子は一般市民なのだろうか・・?

少女の持つ赤い髪・・薄ピンクに近い瞳には、どこか人を引き寄せるような印象がある。
人だけれど人ではないような・・なんともいえない不思議な感じが漂っていた。


  「イリス、お前はその赤毛の子を探せ。俺はこっちをやる」

  「・・は?なんで??」

  「よく考えろ、任務は街の中だぞ?しかも相手は歌手だから、相当警備はきつい。
   ファンも大勢来るだろうし、そんなとこで騒ぎなんか起したら大事に成りかねないからな。
   あくまで任務は極秘だ」

  「俺が騒ぎを起こすと言いたいのか?」

  「そうは言ってないだろ。
   でもまぁ、向こうから絡んでこられたらそれこそどうにもならないけどな。
   とりあえず、今回はバラバラになるから、一日に一回は報告ということにしよう。
   寝泊りする部屋も場所も別々、報告はコイツを使う」


そう言ってマットが渡してきたのは、直径5㌢ほど真っ白い球だった。
見た目は鳥の卵とほとんどかわらない。

  「『コトノハ』といって、伝言を伝えるオートマタだ」

  「オートマタ?これ機械なのか?」

イリスは思わず聞き返した。
大型の機械なら何度も見ているが、こんな機械は見たことがない。

まして、伝達専用の機械があることもイリスは知らなかった。


  「ただ機械は機械でもコイツは特殊でな、言葉で成長するんだ。話しかけた言葉、伝言の数だけ
  成長して成長レベルが高いと文幅広い地域に伝言を伝えることができる。

   今は卵だが、成長すれば卵から羽が生えて飛べるようになるから、ずっと話かけておくんだぞ」







  


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最新話まで読みました

長編を最新話まで読ませていただきました。で、ひとことだけ突っ込みを。「自分のよく知らない事柄を小説中に登場させてはいけない」 もちろんちょっとした小道具や背景ならば構いませんが、ストーリーに直接関わったり主役にまつわる事柄の場合作品自体の質を落すことになります。本作の場合、「ガン」ですね。明らかに描写不足です。「銃弾」や「弾丸」という単語があるので何らかの「発射体」を用いるというのは判るのですが、作動原理は魔法なのかそうでないのか、形状や大きさなどといった情報は全くと言っていいほど読者には伝わってきません。なぜあそこでティアがもうひとつの「ガン」を使い始めたのかも読者には判りません(弾切れ? 相手が多かったから? それとも別の理由?) いくらなんでも、アクションシーンのある作品で主役の使う武器の描写が貧困では、ファンタジーとは言え興醒めです。推定ですが作者様は銃器に関しての知識は乏しいのでしょう。悪いことは言いません。まだ本作は序盤でしょう。設定を変更して、ティアに投げナイフでも持たせるか、作者様が銃器に関して多少なりとも調べるかして、加筆訂正を行ってください。ともあれ、更新があれば随時読ませていただきます。それでは。

通りすがりのタカシナさん | URL | 2009/02/28 (Sat) 18:09 [編集]


Re: 最新話まで読みました

>返信遅れてすみませんでした(><汗)
さっそく、物語を読んでくださりありがとうございます。

タカシナさんのご意見を参考に、さっそく内容を訂正しました。


日々の生活に忙しくなかなか更新できていませんが、今後もどうぞよろしくお願いします。

渚 日向 /ナギサ ヒナタ | URL | 2009/04/13 (Mon) 00:13 [編集]


 
 

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