うぐいす色の実

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Mission10# ミッドガンド――ミリカの地下都市

地上に出ると当たりは買い物客で賑わい、騒がしかった。
この中で探すわけにもいかず、一度宿屋に引き返す事にした。
すると突然、誰かの腕に当たり、モノが落ちる音と共に怒声が後方から響いた。


「どこ見て歩いてんだ!おい聞いてるのか!!」


急にガッと肩を掴まれ、無理やり向きを返された。
体格のしっかりした射撃兵でその足元にはクロスボウが落ちている。



「どこのもんか知らんが、ここにはここの常識ってもんがある。
この町を守っているのにこれがその報いか!?」

「すみません、急いでたもので」


誤って立ち去ろうとしたとき急に手首をつかみ引き戻され、その反動でティアは倒れこんだ。


「逃げる気か?!ただじゃ逃がさんぞ!!報いとして金を払え」

「そんな・・、お金は持ってません」

「持ってないだと?!じゃ、どう埋め合わせるつもりだ、ああっ?!」



ティアは痛めた身体をさすりながら、剣が使えたらどんなにいいかと悔やんだ。
しかし、見つからないようにという館長の言葉を思い出し、その衝動を耐えた。

今にも憤りをティアにぶつけそうな勢いであったが
ふと隣にいた別の射撃兵にささやかれ、顔色を変えあざ笑った。


 「金がないなら、お前が金になれ!こい!!」

 「・・!!」



 「ちょっ、金ならここにあるけど?放してあげたら?」


騒ぎを聞いていつの間にか周りに人が集まっていたが、
そのうちの誰かが射撃兵に小袋に入ったお金を投げつけたらしい。

射撃兵はそれを上手くつかみとり、持ち主を探し始めた。



 「誰だ!邪魔するやつは」

 「俺だよ」


人ごみの前列に、フード付のコートを着た栗毛の青年が射撃兵に言い放った。


 「金がほしいんだろ?だったらやるよ」

今度こそ放してくれると思ったが、どういうわけか射撃兵はティアの腕をつかんだままだ。



 「それで放すと思ったか、小僧・・――」


青年は俊敏に射撃兵に詰め寄るととび蹴りを食らわし、ティアの手を取った。

 「逃げるぞ」

射撃兵は伸びていたが、隣に居たの射撃兵があわてて追いかけてくる。
青年はティアの知らない入り組んだ路地裏を走りぬけて行った。


 「貴方は誰?」

 「そんなことより追っ手は?」


後ろを振り返ってみたが射撃兵の姿はないものの、足音や声で徐々に増えていっていることだけはわかった。


 「きてないけど、そのうち来ると思う」


突然青年は立ち止まり、後ろを振り返った。


 「どうしたの・・?」
前を向くと目の前にはぽっかりと空いた穴があり、穴の前にはロープで周りを囲っていた。

  ――行き止まり・・?――!!

殺気を感じふと上を見上げると、射撃兵がこちらに向かって狙いをつけていた。

 「危ない!!」


青年をかばおうと穴へと身を押し出してた瞬間、右肩に激痛が走った。


身は下へ・・下へ・・と落ちていき、水の中へと飛び込んだ。
何が起きたかわからないまま、ティアは意識を失った。

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