うぐいす色の実

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Mission11# ハイヴヘイム/ミッドガンド――惹かれる心―― 2/2

〈ミッドガンド――砂漠ミリカにて 〉




朝日に照らされながら、イリスはコトノハを取り出した。
コトノハはまだ卵だ。
見た目はどうみても卵だが、これがオートマタだというのだから最近の科学はすごい。



「潰れなかっただけましか‥。あの時は冷や冷やしたけど」


そう一度このミリカの地下湖に落ちた時にはコトノハが壊れたと思ったのだが、思ったより傷一つない。




「‥あいつにまた会いたいな」


イリスの話しかけに殻が少し動く。

「なんだ、お前もか?」



少し卵にヒビが入ったと思えば、大きく割れ中から蒼い小鳥が姿を現した。
身震いしパタパタと飛び回る様子は、本物の鳥とそっくりだ。
イリスはそっと手を出すと、コトノハはイリスの指に留まる。


「すごく‥惹かれるんだ、助けてやっただけなのに‥」


『誰が惹かれるって?』



急にコトノハがくちばしを開き、聞いたことがある声にイリスはワッと声を上げた。




『俺だ、マットだ。ったく、始めに言っただろ!ちゃんと話しかけとけって』


「話しかけたって」

『なんか言ったか?』


「何でもない」



『まぁいい。それより、イリス赤毛の少女は見つかったか?』

「いや、まだだけど‥」


そう言いながら、イリスは胸のポケットから写真を取り出して見てみると、何度か見たはずなのにどこかで見たようなそんな気がしてならなかった。
ふと浮かんだのは、あいつの‥ティアの横顔だ。


――なんであいつの顔が浮かぶんだよ。



『そうか、まだならいいんだが、今どこにいる?サイコエネルギーは大丈夫そうか?』


「今ミリカの宿にいるけど、すぐにサンセットに向かうよ。まだサイコエネルギーも盗られていないし」




胸騒ぎで鼓動が高まりながらもイリスはマットにばれないように答えた。



『サンセットっていや、お前の町じゃないか。まぁ、たまには帰ってもいいが、任務忘れるなよ?』

「わかってるって。マットこそ大丈夫なのか?」


『‥まぁな。俺は今ミリカの外れにいるが、今度、水の街ミシシカで来週末にセシルのコンサートが開かれるそうだ。良かったらお前も来い。近くにいるかもしれないからな。それじゃまたな、イリス』


コトノハは通信を終えるとくちばしを閉じて、なにごともなかったかのように羽繕いをし始めた。




「ティア‥じゃないよな‥‥?」

イリスはもう一度写真を眺めた。ティアは髪が栗色だったはずだ。しかし、眼の色は‥薄ピンク、色が同じ。



――俺がパラディンと知ったら、あいつどうするかな‥




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