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Mission13# ミッドガンド――時計塔の町サンセット―― 3/3


「ティア着いたよ」




そっと目を開けると街並みが続くサンセットの街並みの先に海がみえ、水平線の先には今まさに日が沈みかけようとしていた。



「きれい‥」

「ここの夕日はサンセットの名物なんだ」



ここへ来る前時計塔の頂上には三角の屋根があり時計の真下にはぽっかり空いた窓のようなものが見えたが、おそらくここはその窓にいるのだろう。
腹部の高さまで鉄格子があり、風景を眺めれるようになっていた。

イリスはティアを下ろすと、ティアの隣に座る。




「イリスはこの町に一人で住んでるの?」

「いや母ちゃん、叔父と叔母と。でも他の町なら一人暮らしだな。
父ちゃんはパラディンだったけど、随分前にノヴァと対戦してその怪我で亡くなったから」




ティアはパラディンと聞いて背筋が凍るような感覚になった。
「パラディン‥?」

「‥大丈夫か?顔色が悪いけど」


ティアはノヴァと悟られないように振る舞うしかなく首を横に振った。



「ちょっと疲れてるだけ‥」


「宿まで送ろうか?」

「宿はまだ…、着いたばかりで。でも‥宿を借りるほど長居はしないから」


「でも体調悪いんだろ?歩ける?もう走らないし」




一瞬意識が途切れイリスの話を解釈しようと頑張ってはみるものの頭がよく回らない。
そして、挙げ句の果てににはイリスに寄りかかってしまった。

「ご、ごめんなさい‥眠くて」


起き上がりたくても、体が動かない以上このまま気を張っていても無駄なように思えた。


「眠っていいから、な?」




イリスに言われて安心しティアはいつの間にか意識を失ったように眠りについた。
そのとたん、ティアの髪の色が紅く染まり始めたところをイリスは見過ごさなかった。


目の前にいる人物はふいに浮かんだあの写真に写り込む人物と一致する。



――やっぱりそうだったのか‥。




イリスは自分の立場とティアの立場を初めて比較することになった。
自分はパラディンであり、ティアは‥敵であるノヴァ。


自分では好きになった相手を守ってやれないことを瞬時に悟り、初めて種族の違いを疎んだ。



――せめて、今だけは。


気付かないでいてくれたらいい、ただそれだけだった。
ティアの寝息が一瞬だけ立場を忘れさせてくれた。


「――‥俺のために無理したのか。だから‥あんなに疲れていたんだな?」

イリスはティアを一瞬だけぎゅっと抱きかかえると、自分の家へと足を運んだ。



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Author:渚 日向 /ナギサ ヒナタ

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