うぐいす色の実

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Mission14# ミッドガンド――ヴィクトールの時計店―― 1/2


イリスはティアを抱えながら、
以前父が自分に同じことをしてくれたことをふと思い出した。


遊んでいて怪我をした時、抱えてくれたこと。

――あの時に思ったんだっけ、パラディンになりたいって



でも、その次の日父は任務に出かけて、亡くなった。
すぐには理解出来なかったが、徐々に受け入れざるを得なかった。


――母ちゃんを支えなきゃ、そう思って...


ふと我に返ると、もうよく見慣れた家が目に飛び込んだ。
「ヴィクトールの時計店」、母の妹夫婦が経営している店で、母ちゃんはここに世話になっている。



「ただいま」

聞き慣れたドアベルが鳴ると、栗色の髪の女の人が店内の時計のほこりを軽くはらっているところだった。
久しぶりにみた母の姿だった。



「母ちゃん?店に出てきて大丈夫なのか?」


「お帰りなさい、その子はどうしたの?」

「この子は‥後で説明するから、一晩泊めてあげてほしいんだけどいいかな?」


母はティアの髪を撫でると、しばらく考えてから答えた。
「私の部屋へ。マーサには伝えておくから」


二階へ上がり部屋に入るとベッドの上にティアを寝かせ、一階のリビングへ降りた。
すると、突然背中を平手で打たれ、
振り向くと母の妹のマーサ叔母さんが顔をしかめて立っていた。



「マーサ叔母さん、なんで――」

「あんたはもう!急に居なくなってどこ行ったのかわからないと思ってたら、
 女の子連れてフラッと帰ってきて!どういうつもりなの?」

「どういうって・・。何も言わずに出て行ったのは悪いけどただ・・――」


そう言いかけてハッとマーサ叔母さんのことを思い出した。

叔母さんはパラディンを、父のことも良く思ってないのだ。




「――・・みんなそろたら話していい?そしたら、ちゃんと話すし」


叔母さんはため息をついたが安堵したらしく、
イリスの腕をポンポンと軽く叩いてリビングに入ろうとした。

「もうみんな揃ってるわよ。夕食食べる?」




そして、母、マーサ叔母さん、ジル叔父さんが揃ったところでティアのことを話した。
任務中にティアと出会って助けられたこと、サンセットで会う約束をしたこと。

さすがに、この段階でティアがノヴァだということは伝えられなかった。



「それなら良かったじゃないか。イリス、今日は泊まりなさい。部屋ならまだあるから」



ジル叔父さんはそう笑って答えた。


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