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花とアリス (2)

雨が上がって外に出た。
花びらは開き、しずくがキラキラ輝いて綺麗だった。
でも、君はそっぽ向いたまま。


土はあれだけ水分を含んだはずなのに、
少し正面が乾いている。

私は水を汲みに行く。

あの花だけじゃなくて、他の花にも水を上げにいく。
正直、みんなどれも綺麗だった。


『あの子よくわからないのよね』
『あまり一緒にはいられないもの』
『あの子に会うには茨の道を通らないといけないもの。
 私たちじゃ無理よ』

そう口々に、みんな話す。
もっと何かを話していたような気がするけど・・。

どういうこと?
よく聞くと、面白おかしそうにあの花のことについて、
花たちがみんなで話していた。


『ねぇ、貴方には好きな花ある?』
「私は・・」

『もしかしてカーネーション?』
「違うよ」

『もしかしてブルーベル?』
「違うよ」

『もしかしてあの子?』
「・・違うよ」


水をあげながら嘘をついてしまった。
あの花は傍にいないのに、自分自身がひどく傷ついた。

或る意味、手や足の傷よりも。


「じゃ、私は水を上げに行くね」


バイバイという言葉が聞こえなくなると、
もう一度水を汲みなおす。

水がしみたけど、ひどく音が聞こえにくい。


茨の道を通りすぎようとしたとき、
足元の茨に気づかなかった。

「あっ!」
声と共に水は散らかり、こけてしまう。
ひどく左足が痛い。

みると茨の棘で切り傷ができていた。
それよりも、すぐに手元をみて水がないことに気がついた。
あわてて水をくみに戻る。
やっとこの花に水を上げたときには、昼過ぎだった。

足元の傷はもうふさがっていた。


今日はなんだか疲れた。
花びらを見上げると、今日は珍しくコチラを向いていた。

少し嬉しくてにっこり笑うと、いつもと同じくそっぽを向く。
根元にいたかったけど、今日はそんな気分にもなれない。


仕方なく、この花から離れた。
花は少しだけアリスの方を向く。
少し心配気だったが、アリスは気づかなかった。

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渚 日向 /ナギサ ヒナタ

Author:渚 日向 /ナギサ ヒナタ

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