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花とアリス(3)

しばらく、あの花に会ってない。
会いたい。

けど虚しいほど、空は広い。
何度も上を見上げてしまう自分。
とにかく気を紛らわせるためにいろんなことを試した。
でも、寂しさはすぐ後ろに迫ってくる。
私が甘えているだけ・・・。
いつしか足元の傷は薄く、手の傷もなくなった。

今日こそは水あげにいかないと。
そう思って組んできた水。
でも、みんなの根元はもうすでに濡れていた。

『久しぶりね』
『もうあの子から水をもらったから十分よ』

そういわれて驚く。
あの子?
『髪が黒々してるのよ。でも瓜二つ』
『そういえば、今頃はあの花にもあげてるのかしら』

世界のすべて止まったよう。
何も聞こえず、何も見えない。
あの花の元へ、急いで向かった。
また茨の道で足や手には傷がつく。

私がいなかったから?
私が疑ったから・・?

目の前に懐かしい花びらが目に見えたとき、
花の先にはあの花から一枚の花びらを受け取り嬉しそうに微笑む黒髪の少女にあることを知った。

思わず水を落として、草陰に隠れる。
あふれる気持ちが治まらない。
思わず手足を見る。
以前よりもひどい色。あの花びらの色と同じ色なのに。

そっと茨の道を通りぬける。
誰にも見つからないように。
誰にも見られないように。


急に雨が降ってきた。
ひどく傷に雨がしみる。

もう必要じゃない・・?
水も?傍にいることも・・。

雨があがると、あの子とすれ違う。
『どうかしたの?』
そう聞かれて目をこすり、なんでもないからと首を降る。
『足と手、大丈夫?怪我をしたの?』
すぐ治るから大丈夫、そう自分で言い聞かせるように。

『うそ』
あの子が急に耳元で囁く。
『本当は泣いてたんでしょ。貴方のこと知ってるんだから』
どうして...?
あの子はまた囁く。
『あの花が言っていたわよ。貴方は弱い子だって』
驚いて言葉が出ない。
『大丈夫。私が貴方の代わりになってあげる』
そういい残して。


弱い・・?
本当にそう言ってたの?
じゃなぜ..あの時、花びらをくれたの?
なぜ優しくしたの?

アリスは小さくたたんだ花びらを見つめた。
綺麗な赤、自分の今の手の色と同じ色。

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Author:渚 日向 /ナギサ ヒナタ

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